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新型コロナウイルスの治療薬とワクチンの状況は?【中・ロシアが先行】

検査官

 

8月12日、ロシアが新型コロナウイルスのワクチンを世界で初めて完成させたと報道されました。

しかしそのワクチンも、治験が未完了という不安要素もあります。

 

そうなると、気になるのが現在有力視されている治療薬やワクチンがどのくらいあるのか、実際に市場に出回るのはいつごろになりそうかと言うこと。

そこで今回は、現在の世界各国の治療薬とワクチンの開発状況などについて調べてまとめました。

 

本記事の内容
  • 世界各国のワクチン開発状況
  • 有力視されている治療薬とワクチン
  • 新型コロナウイルスのワクチンが出回る時期の予想

 

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有力視されている治療薬は?

医薬品検査

イギリスの医学誌によると、新型コロナウイルスに対する治療薬候補が数十あり、その臨床試験が既に1000件以上も実施されているそう。

そのなかでも有力視されている治療薬を以下でまとめます。

 

デキサメタゾン

デキサメタゾンは安価で広く入手可能なステロイド薬のひとつ。

通常はアレルギー反応や関節リウマチ、ぜんそくなどの治療に用いられるとのことです。

 

デキサメタゾンは、症状の極めて重い患者の死亡数が、投与によって通常の治療に比べて約3分の1減少したと2020年6月に発表されています。

デキサメタゾンは人工呼吸器を装着した患者の8人に1人の命を救う可能性があると研究者が考えているそうですが、しかし「8人に1人」ということで、特効薬とは言えません。

また、それほど重症でない患者には臨床的有益性がほとんどないことも明らかとのこと。

そのため、まだ課題は残ります。

 

レムデシビル

アメリカでは、レムデシビルという抗ウイルス薬が新型コロナウイルス患者の入院期間を短縮させる可能性があることも明らかになっています。

 

この研究によって「レムデシビルによって患者の入院期間が15日から11日に短縮した」ということが明らかになりましたが、それでも11日ほど長い期間を入院しなければならないということで、薬の効果は期待ほど高くなさそうです。

 

一方、英医学誌ランセット(The Lancet)では、レムデシビルを用いた新型コロナウイルス患者の治療では「はっきりとした臨床的有益性」が確認できなかったとしています。

アメリカはレムデシビルの効果について2件の大規模研究を行っており、信頼できるデータだと思いましたが、イギリスではその効果が疑われているとのこと。

そのため、今後の研究結果が気になるところです。

ヒドロキシクロロキン

アメリカのドナルド・トランプ大統領が「奇跡のCOVID-19予防薬」と称賛したことで注目されたのが、こちらのヒドロキシクロロキンという治療薬です。

ヒドロキシクロロキンは、数十年前に抗マラリア薬として開発されました。

 

トランプ大統領は称賛していたものの、実際に治療薬としての科学的な証拠はほとんどなく、イギリスの研究グループ「リカバリー(RECOVERY)」は2020年6月に「ヒドロキシクロロキンがCOVID-19患者の助けにはならない」との結論を下しています。

 

また、効果がないばかりか、死亡リスクを高めるとする論文がイギリスの医学誌に掲載され、その結果複数の臨床試験も中断され、論文も撤回される事態に。

 

一方、世界保健機関(WHO)は、ヒドロキシクロロキンには新型コロナウイルスの予防という点で価値があることが現在進行中の臨床試験で示される可能性があると発表しており、今後の動向にも注目が集まる治療薬と言えます。

 

ロピナビル・リトナビル配合剤

ロピナビル・リトナビル配合剤は米国アボット・ラボラトリーズ(現米国アッヴィ社)が開発した医薬品で、従来HIV感染症の治療薬として使われてきました。

現時点において、ロピナビル・リトナビル配合剤のCOVID-19に対する明確な作用機序は明らかにされていませんが、ミラノ大学のContiniは、 FDA(米国食品医薬品局)により承認されている約3000種類の医薬品について、ウイルス由来プロテアーゼとのドッキングモデルを用いてコンピュータ上でスクリーニングを行いました。その中でロピナビルがプロテアーゼと結合できる可能性が高い候補薬剤のひとつであることを報告しており2、その効果が期待されています。

ロピナビル・リトナビル配合剤は、日本でも試験的に投与されています。

しかし4月10日現在、COVID-19に対する効果は、まだ十分に検証されているとは言えません

出典:城西国際大学

 

日本でも試験的に投与されてはいるものの、まだその効果は検証段階です。

 

クロルプロマジン

クロルプロマジンは抗精神病薬として用いられてきた薬。

フランスののSainte Anne病院で「精神病患者にコロナ感染者が少ない」と気づいた研究者が、クロルプロマジンを服薬していると新型コロナウイルスにかかりにくいのではないかという仮説を立てました。

 

その後細胞実験で新型コロナウイルスの複製阻害作用が確認され、新型コロナ患者40名を募る下調べ試験が行われています。

こちらも、まだ研究段階ですが、今後に期待が高まる薬です。

 

トシリズマブ

トシリズマブという免疫抑制薬も、新型コロナウイルスの治療薬として期待されています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症例において、トシリズマブ(抗IL-6受容体抗体)の上乗せ治療を受けた群は、人工呼吸器装着と死亡の複合から成るエンドポイントについて、標準治療群よりも改善したことが報告された。

イタリアで行われた後ろ向きコホート研究の結果で、論文が6月24日にLancet誌のオンライン版に掲載された。

出典:日経メディカル

 

トシリズマブによる治療は、重度の新型コロナウイルス患者の人工呼吸器装着、または死亡のリスクを減らす可能性があると言われています。

ただ、そこまで重度でない患者への効果は期待できません。

有力視されているワクチンは?

ワクチン候補は195以上

ワクチン コロナ

英ロンドン大学によると、2020年6月末時点で、世界には195の新型コロナウイルスワクチン候補があるとされています。

また、臨床試験も11件進められており、そのうち半数は中国で行われているとのこと。

6月16日時点では、WHOが確認しているだけで11件のCOVID-19ワクチン臨床試験が世界各地で個別に進められている。

臨床試験の半数以上は中国で実施されている。

出典:AFP BB NEWS

 

イギリスの官民共同開発のワクチン

英オックスフォード大学が英製薬大手アストラゼネカと共同で、欧州のワクチン開発を進めています。

 

スプートニク(Sputnik)

2020年8月にロシアが発表したワクチンで、新型コロナウイルスに対する「持続可能な免疫」を作る世界初のワクチンということで注目が集まっています。

 

ロシア保健省によると治験は完了しておらず、2000人以上を対象とした最終段階は12日に始まる予定。

欧米の科学者らはロシアのワクチン開発の速さを懸念し、開発者らが手順の一部を省略している可能性を示唆していた。

出典:JIJI.com

 

一方で、このワクチンには疑念も。

というのも、まだ治験が完全に完了していないためです。

 

そのため、プーチン大統領は自身の娘の1人にこのワクチンを接種させ、その安全性をアピールしています。

その結果、ロシアの「スプートニク」ワクチンは、既に20か国から10億回分以上の予約注文を受けているそうです。

同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ワクチンは安全であり、自身の娘の一人が接種したと説明している。

出典:JIJI.com

 

スプートニクの今後の計画
  1. 8月12日…2000人以上を対象とした最終治験開始
  2. 9月…ワクチンの生産を開始し、医療従事者への接種を開始

 

ワクチンが一般化するのはいつ?

欧州では「2020年末」が目標

時計

欧州では、新型コロナウイルスのワクチンを1年以内に準備できる可能性を発表しています。

 欧州医薬品庁(EMA)は5月中旬、新型コロナウイルスのワクチンについて「楽観的なシナリオ」では1年以内に準備が整う可能性があるとの見方を示した。

出典:AFP BB NEWS

 

2020年末までに有効なワクチンの提供を目標としている欧州。

ワクチン開発について複数のプロジェクトが進行中ですが、開発後に実際に生産・発売するにはさらに数週間から数か月を要すると言われています。

 

アメリカでは「2021年1月」が目標

時間 コロナ

アメリカ政府が進めるワクチン開発計画「ワープスピード作戦(OWS)」では、新型コロナウイルスワクチンを2021年1月までに準備することを目指しています。

この「3億2000万回分」というのは、アメリカの人口3.3憶とほぼ同数。

国民全員に行き渡るように計画しているのですね。

 

中国では「2020年末から2021年初め」の可能性

中国

中国では、大手国有企業の中国医薬集団総公司(Sinopharm)が2020年6月現在、2種類のワクチン候補の開発を進めているそう。

2020年末から2021年初めにかけて市場に投入される可能性があるということで、世界中が注目しています。

 

「新型コロナウイルスの治療薬とワクチンの状況は?【中・ロシアが先行】」まとめ

検査官

世界各国で加熱する、新型コロナウイルスの治療薬とワクチン開発。

治療薬とワクチンがあれば自国民を救えるだけでなく、世界的に販売して巨額の利益を得られそうなため、どの国も必死になっているのでしょう。

 

ただ現状は臨床試験の件数では中国が優位で、ワクチンの開発では他国からも発注があるロシアが優位と言えそうです。

新型コロナウイルスの第二波・第三波が恐れられているなかで、世界各国の治療薬開発の動向から目が離せません。

 

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